福島県の裏磐梯にある五色沼湖沼群を散策した。
五色沼湖沼群は、磐梯山の山体崩壊を伴う噴火によって、岩屑なだれが川をせきとめることで形成された地域である。探勝路が整備されており、今回は裏磐梯高原バス停→柳沼→青沼→るり沼→弁天沼→みどろ沼→赤沼→裏磐梯ビジターセンターの経路で巡った。なおこの地域はツキノワグマの生息地でもあり目撃情報が多数報告されているので、クマが活発化する早朝・夕方の散策はなるべく避けることが望ましい。
初夏の五色沼
柳沼の南側すぐに位置する母沼(写真1)。特徴的な木の枝が水面に反射していたので撮影。
るり沼、青沼、弁天沼は磐梯山火口付近の銅沼から金属イオンが溶け出た酸性の水が流入しているためプランクトンが少なく湖面が青いのが特徴とのこと。
青沼の様子を写真2に示す。青沼の水面に触れる葉が白くなっている。青沼に含まれる金属イオンが析出したものと思われる。
写真3に示すように、青沼の水は上流のるり沼より細い沢を通じて流れ込んでいる。
るり沼の様子を写真4に示す。るり沼は五色沼湖沼群の上流にあたり、青沼・弁天沼に水が流れている。岸からヨシの群生が発達しており陸化が進む様子が観察される。るり沼の奥、南方向には磐梯山が見える。
弁天沼の様子を写真5に示す。弁天沼もるり沼と同様ヨシの群生が発達している。初夏の緑と水面のターコイズブルーが色相的に同化して美しい。またこの日は風が無かったため綺麗なリフレクションが見られた。北東方面奥には西吾妻山が見られる。
日の入り近くで色づき始めた巻積雲、積雲が綺麗に湖面に反射していた。
みどろ沼(写真8)は場所によって異なる水質を持ち沼色が異なることが確認できる。
赤沼(写真9)は鉄分の含有量が多く、ヨシの根本部が赤色となっている。流入口を持たず他の湖沼とは水質が大きく異なるとのこと。
翌日早朝は秋元湖を散策した。秋元湖は元々は磐梯山の噴火で形成された天然湖であるが現在はダムが設けられている。点在する浮島や入り組んだ入江が特徴的であった。
初夏での五色沼訪問となったが、2020年2月にも再訪したので参考としてその時の様子も以下に紹介する。